scientific community

 IT生物学

来週フィンランドである某国際ミーティングに呼ばれて1時間話すことになっているのだが、そろそろパワーポイント作ろうかと思ってプログラムながめてちょっとびっくり。私が話す午後以外は生物学の話がほとんどないのである。前後のタイトルのリストを眺める…

科学リテラシーに関する文章の翻訳ボランティア募集中

Science For All American勝手に翻訳プロジェクト、協力者募集のお願い@幻影随想 Science For All Americans翻訳プロジェクトが始動しました@sivadさん私は目下あたふたしていて翻訳できるような平常心にないので手伝えないのですが、とても面白い企画だと…

亜州科学

アジア方面の科学が世界の中で強くなりはじめてますね、というネイチャーの記事。 An Asian research community worthy of the name would be a formidable entity. And Asia-Pacific researchers have steadily increased their share of the scientific pa…

 高校生のインタビュー

夏の学校とかで、高校生が20人ぐらい研究所にやってきた。出身国はドイツ、日本、イスラエル、フランス、ベラルーシ、ポーランド、イスラエルなどなど。広報の人に頼まれて、彼らとのディスカッション。こちらがわは7人ほど。 「ボクはいろんな興味があるん…

 ウェブ論文

生物学の秘匿主義というのはパラノイックなんだけど、問題はピアレビューの不透明さ(たとえば、大御所が若い研究者の論文をレビューイングの過程で潰すことがよくある)。ギリギリまで隠して、根回しして、それから発表する。物理学に比べるとまあ、病気と…

喫煙とパーキンソン病

喫煙するとパーキンソン病になりにくいそうです。「タバコは百害あって一利なし」とか言う医者がいたら、「いやー、一利はあります」と反論しましょう。 Results We confirmed inverse associations between PD and smoking and found these to be generally…

スーパースロウDrコース

スーパーDrコース:北陸先端科学技術大学院大が新設へ 大学院を迅速に終えることができる、というのは確かにメリットがあるだろう。分野によってはひらめきと勢いで通常の研究者をはるかに凌駕するような結果をだすことも可能だから。数学とか情報科学なん…

科学者・技術者連盟

id:sivadさんがもっともな指摘をしている(id:sivad:20070129#p1)。日本には科学者・技術者を代表してロビーイングする団体がない、という点。sivadさんの提言は「理系人の地位向上」にフォーカスしているのだが、そうしたロビーイングをする団体がないのは、…

プロとガチンコ

id:svnseedsの最近の記事におもしろいコメントがあった。彼の書いた内容が「ワタクシの書いた論文の内容の一部にこの記事は酷似しており、リファーするかどうにかしろ、さもないと告訴も辞さず」とのことで、プロの方からコメントがあったのである。はたから…

系譜

ミュンヘンの教授から、ちょっと解析のヘルプがいるとメールがあったのでとても久しぶりに電話した。すでに退職しているはずなのだが、いまだに授業をしたり研究をしているそうで前と変わらないという。なんともはや。元気な人である。ハーバードのあとカル…

セクシストと呼ばれた

一日がかりのミーティングをオーガナイズして、司会なぞをしている途中ではたと気がついた。リストをみたら男ばかりなのである。困ったなあ、としばし思い悩んだが、まあ、だけど男だけ、ということで選んだわけではないし、と一人こころの内で弁解しつつ進…

死せる孔明、云々

韓国のスター科学者や日本の科学者の論文撤回が巷をにぎわせていたのだが、そこまで有名にならなくとも論文が撤回されることはある。撤回されたのだからその論文の内容は引用できないということになる。しかしながら、論文が撤回されていることにきがつかず…

 NIH Meeting "Frontiers in Live Cell Imaging"

来週4月19日から21日までNIHで開かれる、細胞イメージングのミーティングがフリーでブロードキャストされることに急遽なったのだとか。RealPlayerで見ることができる。 http://www.cellimaging.org/cell/ 最先端の発表者が勢ぞろいの豪華な内容、おもしろい…

モーター

小学校低学年の頃、マブチのモーターに私はとても魅了されていた。型番によってトルクが違うことなど近所の仲間と情報交換して、電動消しゴムに使うにはどれが一番よいのか、などと頭を悩ませたり、不燃物のゴミ集積場をあさってモーターを集めたりしたもの…

脳断層図

脳味噌のディテールを眺めたい人にオススメ。個体差が結構あるのだなあ、という印象。個人的には「あのバカの脳味噌」とか「あの恐るべき頭のいいやつの脳味噌」とかを、個人指定で比較して遊びたい。で、「バカだからやっぱこのしわやわい」とか「さすがー…

翻訳のリアルタイム(?)イメージング

Observing Proteins One by One すげー。日本某Y研テクの亜流だろうけどどのカメラつかってるのかな。あとで読もう。

オンライン教科書

あわわ。NCBIのサイト、主たる生物系の教科書がほとんどアーカイブでテキストを読めるようになっている。本を丸ごとダウンロード、はさすがにできないが、キーワードでサーチすると関連チャプターが全部でてくる。 http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query…

 フェイク

初のES細胞存在せず? 韓国の黄教授、論文撤回へ (朝日) ES細胞:ソウル大の黄教授、論文撤回 虚偽の可能性も (毎日) 黄教授がかくなる結果のフェイクをするに至った心理的な経緯を詳しく知りたいと思う。そこまで踏み出さなければならないほどのプ…

オミクス

クリスマスの前になると、やたらと夕飯に呼ばれるようになる。クリスマス・ディナーと称するのだが日本でいえば忘年会である。飯のあとには当然飲みで、ということは雑談する時間が普段よりも大幅に増える。 ゲノミクス、プロテオミクスは博物学である、とい…

「いいかんじ」

生物学の中に構造生物学という分野がある。原子レベルの解像度でタンパク質の立体構造を同定することから、超分子構造をトモグラフィーで再構成する中程度の解像度の同定までを含む分野なのだが、これまでほとんどその内情をしることはなかった。私が扱って…

『「科学技術に関する基本政策について」に対する答申(案)』についての御意見募集 総合科学技術会議では、総理からの諮問(「科学技術に関する基本政策について」)を受け、基本政策専門調査会において、平成18年度から5年間を期間とする第3期科学技術…

ポスドク

理系白書’05:第3部 流動化の時代/1 漂う“ポスドク”1万人 というわけでポスドク氷河期が到来しているわけだが、平成十六年度科学技術の振興に関する年次報告は 三 第一期・第二期科学技術基本計画の達成状況 (人材養成及び人材流動化) 人材に関して…

頭かくして尻隠さず

ティーンエイジャーが、インターネットを使って精子提供者である実の父親を発見。いかにして発見したか、ということなのだが、次のようなプロセス。(1) 遺伝子解析の会社に自分の唾液を送る。300ドル弱で発注できる。(FamilyTreeDNA.com) (2) 送られ…

物理学徒

http://www.kungfuscience.org 今週号のサイエンスに掲載されたウェブサイト。手刀で板を割る演武に物理専攻の女子大学院生がチャレンジする、という内容。フラッシュで編集してある。おもしろいのは、「本当に割ることができるのかどうか」体重のかけかた、…

2004年9月のパークフィールド地震の解析

2005年4月28日付ネイチャーの論文の解説記事。それによれば、断層に沿って生じたごく小さな地震をマッピングすれば、どこにひずみがたまっているか予測することが可能であり、したがってそこに大地震が発生する可能性を指摘することができる、そうである。解…

 学振、独研究協会 覚え書きに署名

日本学術振興会の小野元之・理事長とドイツ研究協会のエルンスト・ハートヴィッヒ・ヴィナカー会長は8日、ホテルニューオータニで日独共同大学院プログラムを設立する覚書に署名した。日独双方の大学が一定規模の大学院博士後期課程の学生を相互に受け入れ…

 生物学の冒険

id:hizzzさんのところでホリエモンRNAiなるエントリーがあって、ライブドアが生物関係に手出しているってな話があったんで、ちょっと見回したらライブドア証券が主幹事証券になっているバイオベンチャーがあるらしい。 で、そのバイオベンチャー。東大発のエ…

研究態度

サイバーパンク開祖の一人でもあるブルース・スターリングの記事がネイチャーに。"Ivory Tower" BRUCE STERLING Nature 434, 806 (07 April 2005) ネットで物理を勉強できるんでアマチュア研究家がすごい勢いで増えているってな話。特にインドと中国。新しい…

ロンドンの熱血オヤジとの長丁場議論。話すたびにプラグマティックな人だなあ、と思うのだが、今回は特にそう思った。解析とその精度に関してやたらとこだわってしまう私とはどこに内容のボトムラインを落とすか、のせめぎあいになる。 ディスカッションはま…

"今後の科学技術政策"

棚橋泰文・科学技術政策担当大臣のお話。 勿論、実績をあげてきた研究者の方々にも頑張っていただきたいが、若い研究者に独創的な新しい力を発揮していただきたい。この間、東大医科学研究所を始め幾つかの研究施設を訪問し、若い研究者の方々からお話を伺っ…