科学リテラシーに関する文章の翻訳ボランティア募集中

Science For All American勝手に翻訳プロジェクト、協力者募集のお願い@幻影随想
Science For All Americans翻訳プロジェクトが始動しました@sivadさん

私は目下あたふたしていて翻訳できるような平常心にないので手伝えないのですが、とても面白い企画だと思います。科学に興味のある方全般に是非参加オススメ*1。関連しますが、戸坂潤さんの科学教育に関する文章を最近目にして、これも面白いな、と思ったのでリンクします。a-geminiさん@Liber Studiorumのご紹介です。
「現代科学教育論」戸坂潤
抜粋の抜粋になりますが以下のあたり名調子だしまさに科学リテラシーの話。

専門科学教育の壇上から科学的教養を考えて行くと、一切の衆生は専門家の下に立つ極めて至らない不完全者に過ぎなくなる。夫はまるで現役の将校が、一切の国民を自分の部下の兵卒に過ぎぬと考えるように妙な事で、職業意識の戯面[#「戯面」はママ]なのだが、こういうアカデミシャン意識のカリケチュアは、色々と尤もな形のナンセンスとなって現われるだろう。例えば科学的啓蒙と云えば科学を易しく素人に教えるためのポプュラリゼーションだと思い込んだり(之は何と退屈な通俗化ではないか)、或いは逆にそういうジャーナリズム(!)は科学の敵だと思ったり。――専門の科学という存在がもし民衆のためのものなら(アカデミシャンの神聖文化でないなら)、科学教育の問題は大局に於て素養乃至教養としての科学の教育から考えられて行かねばならぬ。

*1:いや、ない人もか