不安の利用

米国で8月1日に発令されたテロ警戒警報に関連して。

私は、これからの大統領選を通じて、この「テロ警報問題」は益々政治性を帯びてく
ると思います。それどころか、選挙の結果を左右しかねない重要なファクターになる
かもしれません。整理してみると、
1)テロ警報に現実味が出ればブッシュ有利
2)警報に政治的作為という内部告発が出ればケリー有利
3)ケリーが警報の政治性を叩きすぎるとブッシュ有利
4)ブッシュのテロ警報に関する言動に政治臭が強すぎればケリー有利
とまあ、世論の微妙な心理バランスは左右どちらに振れるか、全く予断を許しません。
更に選挙期間中に万が一、テロ行為(未遂を含む)が起きたとすると、その規模と、
前後の世相によっては、選挙の結果は大きくブレることも考えられます。この場合も、
決して現職有利とは限りません、場合によってどちらかに振れるに違いありません。
JMM 『from 911/USAレポート』 第157回 8月7日 冷泉彰彦

なんにしても実に政治的。