パワーポイントをフラッシュに変換する無料ソフト

講義で使ったパワーポイントのスライドをウェブで公開する必要が生じた。ファイルをそのまま置いておけばいいのだが、他人のパワーポイントのファイルをダウンロードして見るのは少々面倒だし、そもそもパワーポイントはウェブで見るということに向いていないインターフェースである。そんな細かいこと気にするな、という意見もあるかもしれないが、たとえばパワーポインのスライドに動画がふくまれいていた場合、ファイルの構成はややこしいことになる。結局フラッシュに変換するのがいちばんいいのだが、数年前に探したがそうしたソフトは存在していなかった。時間も経っているからなんか出ているかな、としらべてみたら、パワーポイントをフラッシュに自動変換する無料ソフトがありがたいことに出ていた。

FlashSpring Lite 1.4
http://www.flashspring.com/

有料バージョンもあるのだが、無料版でも機能はOK、という印象。インストールすると、パワーポイントのソフトのほうに機能が追加される。具体的にはメニューバーがひとつ追加されて、”Publish”というボタンをクリックすれば容易に変換されたファイルが生成されるのだ。実にありがたい。そのままサーバーにおけば、通常のフラッシュとして眺めることができる。自動的にスライドは切り替わっていくが、クリックすれば前後に進んだり戻ったりすることも可能だ。画像の圧縮はなめらかで、下に述べるようなパワーポイントの圧縮とは段違いである。動画もスライド内でクリックすると再生される。問題はパワーポイントで挿入したアニメーション効果が再現されないこと。結局この部分はフラッシュのソフトから編集することになる。
3年前にアニーメーションを使った自動展開のパワーポイントを世間に公表する必要が生じた。上記のようなフラッシュ自動コンバーターを探したのだが存在しなかったのでわざわざマクロメディアフラッシュを購入して、スライドを手作業で作り直したりした。挿入した動画などもうまく制御することが可能で、しかも結果はひとつのファイルになる。手間はかかるが結果の汎用性・簡便性は高い。その1年後に、知人が似たようなコンテストに応募したときに、これまたパワーポイントではなく汎用性の高いフォーマットにしてくれ、とオーガナイザーから要請されて私のところにやってきた。結局彼はフラッシュ編集の複雑さにこりゃちょっと面倒すぎる、と全体を動画に落としていた。出力はしたがって、純正のムービーである。そんなソフトがあるのだそうである。
1年ほどまえには、とある講義のスライドをこれまた公表する必要があって、PowerPointShow(pps)というフォーマットでそのままサーバーにおいたことがある。上のようなフラッシュにするほどの複雑な構成でもないし、動画も入っていなかったので、これは結構よかった。このフォーマットのファイルをIEからアクセスすると、ブラウザーにきっちりスライドとしてうまく表示される。問題は他のブラウザーではうまくいかなことだ。いまどきIEを使っている人など半数もいないだろうから、これではまずいし、なにやらウィンドウズの手先の気分のような気分になるのもよろしくない。また、パワーポイント自体に、HTMLに出力する機能があるのだが、これが実に無能かつまたしてもウィンドウズ独善的な機能で、IEでしかうまく開けない、という問題がある。特にこまるのは圧縮がお粗末で図などが見るに耐えない状態になることである。