ダボス

スイスでの学会はダボスのコングレスセンターで。汽車に乗ってチューリッヒで乗り換え、そこから風光明媚な2時間。世界経済フォーラムで有名な会議場なので、どんなにすごいところか、と思っていたのだが、機材は古めかしいし、椅子は座りにくいし、ということで期待はずれだった。細い谷間に細長く東西に伸びた街で、幹線道路は北と南に一本づつでいずれも一方通行。ダボス世界経済フォーラムの場所に選ばれたのは単に警備上の理由だけかもしれないなあ、と思った。道路をふさいでしまえば、峻険な山にも囲まれ、空以外のセキュリティは万全である。ワークショップを二回ほど担当したのだが、その会議室の名前が「真田」だった。漢字で扉に真田と書かれているのでなんなんだろう、と思っていたのだが、長野県上田市真田町ダボス姉妹都市らしい。
シーズンオフということでレストランはどこも閉まっていて希少、バーも数件が営業しているのみ。少ないオプションの中でrotliechtliというバーに通うことになった(http://www.rotliechtli.ch/)。知り合いになって一緒に飲んでいた地元の若者が、飲んだ後にパン屋に行こうというのでふらふらとパン工場にいって焼きたてのクロワッサン。飲んだ後の未明のパン屋というコースはイタリアだとお約束な行動パターンだがドイツ語文化圏では見たことがなかった。イタリアが近いのでその影響かもしれない。帰りはミラノに行っていたフランス人の友達の車に便乗。バーゼルからミュールーズ方面のフランスに出国して、ホタテだの鯛だの鴨のコンフィだのヤギチーズだのを買い込んで帰宅。フランスのスーパーは実にスバラシイ。友達の強力なプッシュで買ったLingotというヤギチーズ、とてもおいしくて感動。