"No Logo"で鮮烈なデビューを果たした反グローバリズムの若手論客、ナオミ・クラインの最新テキスト。和訳

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When Bush came to office, many believed his ignorance would be his downfall. Eventually Americans would realize that a President who referred to Africa as "a nation" was unfit to lead. Now we tell ourselves that if only Americans knew that they were being lied to, they would surely revolt. But with the greatest of respect for the liar books (Lies and the Lying Liars Who Tell Them, Big Lies, The Lies of George W. Bush, The Five Biggest Lies Bush Told Us About Iraq et al.), I'm no longer convinced that America can be set free by the truth alone.

 ブッシュがオフィスにやってきた時、多くの人々は彼の無学が凋落を導くことになると思っていた。アフリカを「国家」と言ったりする大統領が指導者としては問題ありだということはやがてアメリカ人も悟ることになるだろう。もしアメリカ人が自分たちがだまされていることに気づいたとしたら、彼らは確実に反乱を起こすだろう。しかし尊敬すべき嘘について記された様々な本(Lies and the Lying Liars Who Tell Them, Big Lies, The Lies of George W. Bush, The Five Biggest Lies Bush Told Us About Iraq 等)が出ていることを見る限り、アメリカがもはや真実だけで解放されるとはとても思えない。

先日も書いたが、米国を(/も)無気力な慣性が支配している。その慣性による戦争の続行を陸軍大学の教官が批判する、という点はきわめてまっとうだ。

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このレポートの著者であり防衛専門家として経験豊かなジェフリー・レコード教授は、「いま定義され遂行されている地球規模の対テロ戦争は、危険なまでに見境なく野心的なものであり、したがって・・・その範囲は調整し直されるべきだ」と書く。彼はさらに、現時点で対テロ作戦は焦点があっておらず、果てしなく絶望的な安全追求をおこなうなかでアメリカの軍事力を浪費してしまう恐れがあると付け加えている。
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