禁煙令

運の悪いことにドイツの中でも私が住んでいる州だけ「公共空間での禁煙」の法律が施工されたのは昨8月末のことだが(同時にドイツ鉄道のほうは全土で全面禁煙)、以来なんとなくバーに足を向ける頻度が減少。たばこを吸わずに酒を飲んでもなかなか酔わないので、どうも勝手が違うということもある。そんなわけで、家に人を呼んで飲んだりすることが多かった。このところ祝い事が多く、その関連で頻繁に飲みにいく必要が多く、見聞した最新の状況からするとずいぶん改善されていることがわかった。8月の直後はどこのバーもどう対応したらいいものか、という感じだったのだが(バーの入り口周辺が灰皿状況になるとか)、喫煙者用のラウンジ(「外」と理屈をつけられる部分をラウンジに改装したりする)を設けているバーが今やスタンダードになりつつあり、おかげで以前ほど「圧政に苦しむ喫煙者」などと思うことがすくなった。おもしろいのは、広いバーなのにそこには人がまばら、一方で狭い喫煙ラウンジには客がひしめきあったりしている状況。そのままラウンジから注文するということになり、バーが狭くなった、という結果的状況である。狭いがゆえに自然に見知らぬ人間との会話もはずんで、なかなか楽しい。