パルチザンのカルヴィーノ

昨晩うちでざる蕎麦をすすって酒を飲んでいた、飲み仲間であるイタリア人の女の子が「うちのオヤジはイタロ・カルヴィーノと一緒にパルチザンで闘ってたから、カルビーノがうちによく遊びにきてた」という話をしだしたのでちょっとびっくり。マジですか、というかなんというか。「くもの巣の小道」に出てくるパルチザンのひとりは彼女の父親がモデルなのだそうである。父親がかなりの高齢だとは聞いていたけど、元パルチザンというのもなかなか。そういえば飲み仲間メンバーのフランス人は祖父がレジスタンスの人である。レジスタンスやらパルチザンやらの子孫は子孫でなんとなく集まってしまうというのもなかなか面白い。やってることは単に酒飲んでいるだけだけど。

くもの巣の小道―パルチザンあるいは落伍者たちをめぐる寓話 (ちくま文庫)

くもの巣の小道―パルチザンあるいは落伍者たちをめぐる寓話 (ちくま文庫)

最近カルヴィーノの「文学講義」を読んでみたところだったのだけど、ああ、この部分はイタリア語だったら軽妙なんだろうなあ、という訳者の苦労が感じられる部分でひっかかってしまったり。どうもしっくりこなかった*1。イタリア語、できるようになりたいなと改めて思った一冊。思うに、イタリア語の本を訳すときにはリズムをうまく表現できる関西弁にしたほうがよいかもしれない。

カルヴィーノの文学講義―新たな千年紀のための六つのメモ

カルヴィーノの文学講義―新たな千年紀のための六つのメモ

*1:なお、講義は確かプリンストンで行われたので、たぶん英語の原稿を書いたのだろう、と思う