東大、金子さんの「生命とは何か」を読み始める。おそらく歴史に残る名著になる。といっても業界的な名著ということなんだけれど。タイトルはあのシュレジンガーの名著「What is Life?」を意識したタイトルである。そしてその50年後であることにふさわしく、次の時代の生物学をいざなう内容である。某広域暴力団関係者の知人が、「先輩が死んだらその人の彫り物を受け継ぐわけ。それでしょわせてもらうんだよ。いろいろね。」と語っていたが、理屈としてはこの筋者の世界と同様であり、タイトル、という形で批判的に受け継いでいるのだ。そして、寺田寅彦以来伏流となっていた日本の科学の系譜がこうした形で動きになり、開始している、という事実は北半球の裏側にいる私にはどうにもこうにもまぶしく、辺境にいる気分になっる。戦争中の日本に舞い戻る、というのも又一興かもしれない。