日曜未明にケープタウンで開催されたエイズ撲滅キャンペーンコンサートのライブ映像を眺めていた。「イラクの騒ぎのせいで、エイズのことが忘れられている。一日に7000人死んでいるのだ。大量破壊兵器なんかよりも大問題だ」と2月に実にもっともな意見を言っていたそのボノがちょうど舞台に上がったところで見始めた。歌い始める前に蝋燭を灯そうとして、風が強くてなかなかうまくいかず、難儀して苦笑しているのがおかしかった。無事火をつけて歌い始め、歌い終わると蝋燭の火を消して去ってゆく。そのまま見つづけていると、トリはなんとクィーン(当然か)。もちろんフレディ・マーキュリーはいないが、ブライアン・メイがしっかりと弾きまくっている。中学時代に聴いていたので、メロディーを聞くと自動的に歌詞が浮かんでくる。不在のボーカールをサポートするように次々と入れ替わって歌う様子に私はかなり感動。最後の最後には全員勢ぞろいで歌を歌うのだが、間で8歳ぐらいの黒人の少年が登場し、とても意志的で澄んだ目をしているので見入っていたら、曲の合間で実に堂々たる態度で神への祈りを行った。その晴朗とした声にこれまた私は感動。

Nelson Mandela and musicians join forces in the fight against AIDS in South Africa