impression

 Underworld

ツアー中のUnderworldのライブを見に行った。クラブテクノでおせおせ、疲弊。なんども思ったが、このバンドは名曲、Born Slippyだけのバンドである。いちばん前でみていたが、この曲だけはライブでも神懸っていた。あとバリライトの使い方が優れていて(パッ…

路上の英雄

1928年から36年まで東京に暮らしたキャサリン・サンソムによる『東京に暮らす』というなかなかおもしろい本がこのところの食事中の本なのだが、次のような一節があった。 そば屋の小僧が自転車で出前のお昼をあちこちの客に配達する姿ほど面白い光景はありま…

弄ばれるナショナリズム―日中が見ている幻影 (朝日新書 27)作者: 田島英一出版社/メーカー: 朝日新聞出版発売日: 2007/01メディア: 新書購入: 1人 クリック: 42回この商品を含むブログ (13件) を見るざらっと読んだだけなのだが、日本の嫌中、中国の反日を並…

ボーン・アルティメイタム

2003年、2005年に続くスパイアクション映画の第三作完結編を眺めた。CIAの秘密計画で殺されそうになった秘密工作員がCIAに一人で逆襲するという内容で、まともなレビューは空中キャンプさんの方にある。第一作の”アイデンティティ”、第二作の”スパーマシ…

From Left to Right

これすごくいいから聴け、というようなことを友人にいわれると、USBのメモリースティックにコピーしてもらって車を運転しながら聴く事になるのだが、そのうちのアルバムの一枚がひさしぶりのビル・エバンスだった。甘ったるいばかりでもなく、なかなかよ…

 地盤沈下

日本国内移動中に読んだ本ワーキングプア―日本を蝕む病作者: NHKスペシャル『ワーキングプア』取材班出版社/メーカー: ポプラ社発売日: 2007/06/01メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 48回この商品を含むブログ (52件) を見る「貧しい日本」のレポート。こ…

フィンランドのナショナル・ヒーロー

フィンランドの文化ナショナルヒーローといえば、作曲家のシベリウスに建築家のアールト。 トゥルクにはシベリウス博物館というシベリウスの業績・写真・関連報道などを集積した博物館がある。行く予定はなかったのだが、私とアメリカ人を呼んでくれた教授が…

松岡洋右

The Factsをワシントンポストに広告掲載して意気揚々としている広告主らや、それに「してやったり」と快哉を送るひとびとにはどこか既視感があると思ったら、これだった。 このような中で、1932年10月、松岡は同総会に日本首席全権として派遣された。その類…

反日映画批評

「パッチギ」という映画を観た。青春映画である。青春映画が弱点である私は、高校生が主役になっているだけで評価が5割増しになってしまうのだが、いやー、青春映画はスバラシイ。テーマは青春映画の王道を踏んでいるので、長々と説明する必要はない。京都の…

Talvin Singh

すごいDJだと理論物理のパリフランス人がいうので、デュッセルドルフに行くのを止めてTalvin SinghのDJを見に行った。観客は100人弱。インド人多数(見た目。民族衣装の人もいた)。前座のインド系らしき若者のブッダ・バー@パリ的なミックスが24時まで続き…

Vikter Dupaix

DJ Kicksアーティスト: Vikter Duplaix出版社/メーカー: K7発売日: 2006/02/13メディア: CD クリック: 3回この商品を含むブログ (4件) を見るこれまた誕生日のいただきもの。トルコ系フランス人がくれた。とてもよいクラブ系ジャズのミックスCD。先週もらっ…

420 FunkMob & Drugs

P-Funkのジョージ・クリントンやJBバンドで有名なフレッド・ウェズリーをそもそも見に行ったのだが、P-Funk関係者勢ぞろいで超豪華。いやはやすごかった。ドイツでP-Funkは超マイナー音楽なので会場は満員にはならないのだが、逆にそれだけハードなライブ…

フォーサイス05年新作

フランクフルト当局の予算カットでドレスデンへと去っていったフォーサイスのダンスカンパニー、古巣でも新作の公演をするというので、いそいそと出かけた。オペラではなく、ボッケンハイマー倉庫が会場。倉庫とはいってもとても内部はきれいに改装してあっ…

 触り職人レイ・チャールズ

機内の個別モニターで映画”Ray”を観た。レイ・チャールズの伝記映画。以下ネタバレありあり。クスリにはまったり、盲人だったけどすごいモテまくりのスケベな人生でした、という内容であるが、意外だったのは、レイ・チャールズが実にカネに厳しい男であった…

Tord Gustavsen Trio "The Ground" release tour

ノルウェージャズっていうとニルス・ぺーター・メルフェア、ブッゲ・ベッセルトフトなどなど、独自の境地を開いていてなにかと昨今話題になるのだが、そのキープレーヤーの一人だ、というTord Gustavsenトリオを聴きにいってみた。ノルウェーにキース・ジャ…

"Radio should sound like this!"King Britt

マンハイムといえば化学企業BASFの城下町なわけだが、そのBASFの後援で、アメリカ版ジャイルス・ピーターソンか??との評価まであるKing BrittがDJ。見逃すことはできない、とトルコ系フランス人、その友人のアルザスフランス人及びトルコ人と夜…

オヤジ乱入グルーブ

このところ車でも職場でも大音量でかけているCD。ALIVEアーティスト: GRANT GREEN出版社/メーカー: BLUEN発売日: 2000/11/25メディア: CD購入: 1人 クリック: 6回この商品を含むブログ (9件) を見る快グルーブ。隣の部屋のデコンボルーション顕微鏡の使い…

毎日映コン:表彰式、女優主演賞の深田恭子さんら喜びの声

バイク二人乗り青春アイドル映画といえば私にとってはガス・ヴァン・サントの"My own private Idaho"*1である。グランジの聖地にて展開されるストリートの青春、男娼、眠り病、階級差。リバー・フェニックスとキアヌ・リーブスが主演と聞いたときに、ガス・…

日本にいる間に見たDVD、ビデオ短評。

さらば、わが愛 (覇王別姫 1993)さらば、わが愛?覇王別姫 [DVD]出版社/メーカー: パイオニアLDC発売日: 2001/11/09メディア: DVD クリック: 18回この商品を含むブログ (45件) を見る噂にたがわず傑作。観ていない人には強力にオススメ。「存在の耐えられな…

b+h becher "typologien industrieller bauten"@hausderkunst

高炉、製粉所のサイロ、揚水機を被写体にしてひたすら幾何学的に構成された写真を撮り続けるベッヒャー夫妻の展覧会。ベッヒャー・シューレなどと呼ばれるぐらい追従者を生み出したスタイルだけに、オリジナルはすごい迫力。ひとことでいえば、根性の迫力と…

華氏911

研究所で上映会があったので昨晩見に行った。映画館で上映が始まったばかりなので、どこかでダウンロードしてきたのだろう。「ブッシュってバカなんですね」「意味のない戦争をこの2年していたのですね」という映画なのだが、さんざん話題になっている映画…

人生はタバコの煙みたいなものだ

Smoke(1995) Blue in the Face(1995)久しぶりにいい映画。この連作はいずれもポール・オースターとウェイン・ワンの映画で、舞台も一緒。ブルックリンのタバコ屋。ハーベイ・カイテルが店主。前者は親と子の葛藤、という物語。後者は小ネタとドキュメンタリ…

現代美術館(Pinakothek der Moderne) ランボルギーニ展

フェラーリに「所詮トラクターしかつくれんだろ、オマエ」といわれて一念発起、田舎のトラクターメーカーからスーパーカーの代名詞となったランボルギーニの歴史の展覧会。現代美術と称するにふさわしいだけの美しい流線型。ディアブロを目の前に、ところで…

ゴーグルエース 欧州ツアー第二弾最終日・ミュンヘン

昨年のツアーの際にはなんと一緒に飲んだだけ、という誠に申し訳ないことになっていた60'sJ-ROCKなグループ、ゴーグルエースのライブを初見。一ヶ月のヨーロッパツアーの最終日。あまりおもろくない前座バンドが引いた後に、「ジャーン」という轟音とともに…

座頭市

ドンキホーテで夜半すぎに衝動買いした北野たけしの「座頭市」を見た。時代劇にタップダンス?なんてキワモノ的センセーションの広告を見ていたので、どんなものか、と興味あったのだが、なんのことはない、時代劇の王道だった。タップダンスは難が去った村…

混沌ベイビー#6(モミモミレコード)

息の長いソロ活動を続けるロックの岩窟王、”混沌ベイビー”の3年半ぶりの新譜を本人より贈呈。わざわざドイツまで送っていただき多謝。カバーのデザインはどんどん劣化しているのになにやらどんどん音はよくなっている、という印象。90年代前半に大学生だ…

LTJ Bukem & MC Conrad "Progression Session"

凄かった。なにしろ24時に会場の倉庫に行ってみたら数百人の若者が行列。貨物引込み線の周りにずらっとならんだ車は、半径二百キロのあちらこちらの街からやってきている。こりゃだめだ、とハンドル切り替えして家に行ってシチリアのネロ・ダボラを飲みな…

Maria João & Mário Laginha

クリエイティブなスキャットとオーバーアクションなステージングを眺めながらポルトガルの矢野顕子、と思っていたら、そんな評もすでにあったりして同じようなことを日本人は誰でも思うかもしれん。でも矢野顕子のほうが一枚上手だ。ピアノもうまい。*1それ…

Droog Designによるすわり小便野郎の擁護

Droog Design の10+1年展を見てきた。10年前はオランダデザイナーの若手集団鮮烈デビュー、ということだった。その後、デザイナーにしろ、建築にしろ、「オランダ若手」の90年代となるわけだが、今やそれを模倣しグローバリズムとセットにした郊外家…

 笑顔の変遷なんてのもあるのかな。

この館林の「ヒコーキ野郎」、屈託のない笑顔、すごくいい。 今の大人はこんな風に笑わない。40年前か。