細胞膜中でマクロに計測される蛋白質の拡散係数とミクロに一分子レベルに測定される蛋白質の拡散係数は、同じ結果になるはずであるという10年程前の理論的予測は繰り返し裏切られてきた。その齟齬は蛋白質の平均的な挙動からは測定し得ないミクロに生じている確率的でストカスティックな動力学に由来すると考えられつつある、と最近のネイチャーのSさんのレビューにもあった。拡散係数のレベルではその値の大小の差にしか現れない。一つは運動のカテゴリーが実は不足しているということにあるのかもしれない。セミナーで質問されて苦労しつつこのあたりempiricalにどうにかならないかと頭を抱えつつどうにか切り抜け。宿題。