科学的幸福のありかた

研究者って国を問わず大雑把にいうと2タイプいて、(1)小学校から大学までマジメ一筋、先生に誉められるのが最大のヨロコビ。そうこうしているうちに大学院→研究者。(2)たんに研究がすき。
(1)の人って研究者になってから大変なんだよなー。ほめてくれる人が減るから。そんなわけで私は科学業界を幸福にするために、院生でも研究者でもとくに(1)タイプの人はなるべくいいところをどうにかみつけて褒めちぎることにしている。
話は逸れる。昨晩、イタリア人、ドイツ人、フランス人とビールを飲みながら「科学者はなぜ尊敬される・されないか」という話をしていた。ドイツ人の主張は「尊敬されるのは貧乏で正直だからである」。うーむ。イタリア人とフランス人は、科学的思考というメソッドを持っている人間ということで一般性がある、という意見だった。科学は科学という方法論を至上とし思考するんであって常にフェアである、その結論にのっとって体制にたてつく反逆者になることも辞さず。確かに。
私はといえば、この10年なんとなく科学者尊敬の雰囲気がでてきている(その前って公害だの兵器開発だので悪人だったではないか)のは、ハリウッド映画で科学者が活躍することが多いからでは、なんてひねたことをいってみた。ゴジラのころはこれまた矛盾をかかえたヒーローだよな。80年代の科学者といえばバック・トゥ・ザ・フューチャーマッドサイエンティストのドック。もっと昔で言えば透明人間とか。映画における科学者のありかたの変遷を細かくみてみたらおもしろいな、と思う。すくなからず人の意識に影響を与えている。

なお、以上はsivadさんの”なぜ研究者は貧乏なのか”を読んでの雑感。