いてもたっても

夏目漱石が”胃潰瘍で人事不肖に”なったというのはその経歴によく書かれることなのだが、今回はその”人事不肖”なる状態がよくわかった。痙攣が始まるといてもたってもいられなくなる。まさに”居ても立っても”なので、うろうろと部屋のなかを動き回る。特に夜はひどい。胃酸の分泌量が深夜から朝にかけて増加するからなのだが、胸がやける。昼間にしても長時間の活字はダメ。だから本を読むこともできない。うつぶせになねると、胃に負担を感じる。結局寝転んだりすわりこんだり立ったりしながら映画などを眺めたりする。土曜から火曜の間、そんなわけで人事不肖の状態で”嫌われ松子の一生”と、youtubeで"デスノート"および”攻殻機動隊S.A.C. 2nd GiG”のテレビ放映版を見た。今や日報Youtubeなんて便利なものがあるのでそこからアクセス。うろうろしながら見てたんだけどおもしろかったー。”嫌われ松子の一生”は近年まれにみる邦画の名作。見ていない人はみましょう。攻殻機動隊は、画像の精緻さが圧倒的にすごい。内容に関してはとても成熟したストーリーで感心。日本のアニメ文化は世界の中でダントツであることを再確認。細かい点では短くいえることをわざわざ難しい言葉を連ねて重々しく喋るところが笑えて楽しめた。”デスノート”は日本人のFBIが日本で仕事してて、やっぱり日本はアメリカの51番目の州なんでしょうか、と思ったり。つうか、日本でFBIが仕事するかってーの*1
なお目下は特効薬のおかげで苦痛はゼロになった。薬であるプロトンポンプ阻害剤についてはおもしろいのでまた紹介する予定。

*1:追記 こちらによれば”それまでは「海外情報はCIA。米国内はFBI」という形があった。ところがCIAが米国への忠誠心を持っていないと判断したFBIは、1990年代に変貌を開始した。つまり、従来海外支局など持たなかった(持つ必要がなかった)FBIに海外支局が誕生するようになっていったのである。現在では約50の海外支局を持つに至っているのだ。” ・・・ありゃ。そうだったのか。日本にも在米国大使館でいらっしゃるようです。