死刑について

死刑という制度は国家の虚妄性と一人の人間というリアリティを考えるうえでの極北だと思う。フランスのル・モンド紙が日本の死刑制度を大きく取り上げ、その和訳が保坂展人さんのサイトに掲載されているので一読をオススメする。なお保坂さんはこのところブログに力を入れていて読み応えのある記事が多い。あと辺見庸さんが絶賛している死刑囚の大道寺将司さんによる第2句集『鴉の目』も近日刊行です。
以下ル・モンド紙記事の和訳より。

2006年12月25日、そのうちの4人にとって、待つ時間は終わった。4人の死刑囚(77歳の秋山芳光氏は1987年から、75歳の藤波芳夫氏は1993年から死刑を待っていた)の絞首刑は、日本と国外の死刑廃止論者たちを憤慨させた。
 クリスマスはたしかに日本では普通の日だが、世界中の多くの人間にとって象徴的な日である。死刑囚のひとり、1989年に獄中でキリスト教信者になった藤波氏にとってはとりわけ、そうであっただろう……。そのうえ彼は、両足不随の身だった。彼は兄弟にあてた最後の手紙で法務大臣を非難し、こう書いている。「あなたは、動くことのできない人間を処刑したのです」

あなたは数週間前のクリスマス、なにをしていましたか?