マックのエミュレータ / マック生気論

何年前のことだか忘れたが、我が愛用の計算ソフトIgorProがまだマックOSのみで動いていた時代、ウィンドウズでなんとかIgorProを使えないものかとマックOSのエミュレータを探したことがあった。当時は"Executor"なるソフトが全盛で、どこのウェブサイトも推賞していたように覚えている。自分でもWin98にインストールして、おおっ、マック画面だ、と悦にいっていたのをよく憶えている。ただし、IgorProは動かすことができずそれ以上使うことがなかった。*1
先日のクラリスワークス問題勃発のおりにそのことを思いだし、エミュレータ(Executorをイメージしていた)+ふるいクラリスでどうにかならんのかな、と調べてみたら、時を経てもっとよいソフトがいくつも出ているのを発見した。例えば
Basilisk II日本語解説その1その2
Softmac *2
結局これらのソフトを試用することはなかったのだが、というのもこれらの新機軸エミュレータのネックだったのが、「Macintosh機 から ROM イメージファイルを転送する必要がある」という少々面倒な点だった。実際に保持しているマックから、それぞれのマシンに固有なROM イメージファイル(BIOSである)を”吸い出す”必要があるのである。あるいはメインボードからROMを外して使用する。
ROM BIOSを吸い出すためだけににLCIIなどの骨董品級マシンを450円で買いました、といった人の報告をみつけたりするのだが、なにやら「魂を吸い出す」ようなニュアンスを微妙に感じた。それぞれのマックに蔵されている固有の命の源(BIOS!)を抽出し、ウィンドウズ内に移植する、というようなイメージである。
サイトに掲載された昔のマックの画面などをみて、高根の花に憧れていた時代のことを思い出した。古いマックは研究所のなかにゴロゴロころがっている。いずれ暇なときにおもしろそうだからやってみようと思っている。

*1:なお、Executorは長らく開発停止をしており、というのも作者が”パパになったし奥さんの相手もしなきゃいけないし他のコンサルも忙しい”とサイトの表紙でいいわけしているのがなにやら愉快。

*2:ここは懐かしのAtariエミュレータなぞも出している。私の最初のパソコンはAtari 1200だった。ちょと探したらすぐに写真を発見できた。胸が一杯になってしまう。家庭用テレビをモニターにしてベーシックのプログラミングなどをしていた。