馴れ合い

湿気が生み出す日独の差

湿度は人間の性格にも影響を与えるのでしょうか? ドイツは個人主義と契約の国。どんなに仲の良い友人同士でも、なにか意見が食い違ったら、必ず「ザッハリッヒ(sachlich)に話そうよ」といいます。訳すと、「即物的に、割り切って、情を交えずに」というところでしょうか。この言葉が発せられたら、それまでの友情は棚上げにして、権利の主張と自己防衛に入るという「宣戦布告」と解釈しないと大変です。そうやって、自分の権利をいかに守るのかということを、ドイツでは子どもの頃から親にたたきこまれて育つのです。そんなドイツの人たちの人間関係を基準に考えると、日本人同士の情を頼りのなれ合い関係は、彼には理解しがたいようです

これはなんか、かなり薄い関係のような気がするなあ。永年ほとんど一緒に暮らしてきたような友人が周りにいるけど、馴れ合いぶり、すさまじいものがある。直観的に馴れ合い度10倍。だからこそめたくそに面と向かって言ったりする。このあたりの湿度の濃さが上では説明されていない。緊張感という意味では日本の友人関係の方がもう少しメリハリきいていると思うのだが。
ただ、これには性格もあって、気の弱いドイツ人はやっぱり最後までいえない。私はそもそも後先考えずガタガタ言ってしまうほうなので、ドイツ人の間であっても問題になる。しばらく話してくれなかったり、これこれの理由であろう、と勝手な精神分析で解釈されたりする。