ブログとメジャーメディア

ファルージャのモスクで、米海兵隊員が倒れている負傷イラク人を撃ち殺した事件。スクープしたのはメジャーメディアと契約して米軍”埋め込み”(embedded)記者となって米軍に同行しているケビン・サイトさん。”埋め込み”であるがゆえ、毎日顔をつき合わせている海兵隊を告発することとになってしまったわけだが、その海兵隊員に向けてサイト氏自身が文章を書いて本人のブログに掲載した(朝日にも概要がでているが、問題の射殺シーンばかりが強調されていてサイト氏の文章の意図をずいぶんと省略してしまっているように思う)。
ブログというと「メジャーメディア記者VSブロガー」といった形で対立しているかのように扱われるが(最近のオブザーバーの書評もそんなことを書いていた。)記者自身がブログを書く、というまた別の接続経路があることは注目してもいいのではないか、と思った。つい最近だけど、id:finalventさんのところで書かれた記事の批判に対して記者自身がコメント欄に登場したり、あるいは理系白書の記者がブログで日々の取材を報告していたりするのはそうした経路だ。妙な飛躍に思うかもしれないが、記者が書くブログこそ、ジャーナルとしてパブリックなテキストなのではないか、と私は思ったりする。

(一番下に追記しました。)