ファルージャの制圧

ブッシュやラムズフェルドは「勝った」と鼻高々だが、無抵抗な市民をさらに医療や食料、水から隔離して攻撃して、なにが勝っただよ、と私は思う。最初に病院を攻撃した作戦が功を奏して市民の被害は精確な数字はどこにも出ていない。ファルージャから命からがら逃げてきた人々の話が、噂として伝えられているに過ぎない。ガーディアンの記事"The Final Battle"に登場するイラク人ジャーナリストは、自動車爆弾におびえて目に付く車を片っ端から破壊する米軍の様子を伝えている。一つの街を殲滅した、といってもいい。その意味でブッシュやラムズフェルドのいう「ファルージャの極悪テロリストを退治した」というのは正しいのだが、そりゃ街を丸ごとボロボロにすればテロリストもいなくなるわな。壊すものがもうないのだから。「東京から暴力団を一掃します」といって東京を空爆、女子供もまとめて機関銃で乱射し、壊滅したのちに「これで暴力団はいなくなりました」といわれたら、私だったら冗談じゃない、という。ほぼマンガだが、ファルージャはマンガではない。ブッシュとラムズフェルドがマンガなのだ。「最後の戦い」とブッシュは言っていたようだが、最後ではなくこれは長期的なゲリラ戦のひとつの結節点に過ぎない。ファルージャに共鳴し、米軍に対する抵抗はイラク全土に広がってしまっている。
The final battle