The scientific impact of nations

by DAVID A. KING
Nature 430, 311 - 316 (15 July 2004)

科学業界の勢力図論文。このところEUが米国に肉薄、ってな内容。

1997-2001の自然科学論文の統計

論分数(%) 被引用数 (%)
USA 1,265,808(34.86) 10,850,549 (49.43)
EU15 1,347,985(37.12) 8,628,152 (39.3)
JPN 336,858 (9.28) 1,852,271 (8.44)

っていっても、EUは引用されない論文が多いのだなあ。日本と似ている。これは普通、悪いこと、として評価されるのだが、かならずしもそうではないのではないか。いろいろなことを研究している、という別の評価の仕方ができる。米国は政府主導でテーマの選択が限られているから、特定のテーマに人間が集中する。したがって、被引用数がうなぎのぼり、ってなこともあるだろう。他にもいろいろ国同士の得意分野の比較なども。日本はやはり物理・工学が強い。職人の国だからな。

結論に、科学への投資はかならずしも各国それぞれの利益になるわけではない、でも世界全体の発展・持続には役に立つ、とあった。国力増強、科学技術予算注入とかいっている日本の某省の方々、是非このあたりちゃんと理解して欲しい。