昨日の続き

ところで昨日コピペした意見をざっとみわたすと、派兵に反対の立場からの具体的な対応策は大きくはふたつのようです。

一つめは法的なプローチで、派兵はそもそも違法で行えないとするもの。id:flapjackさんのラインです。これには具体的にどのような手続きが行われるべきなのか。法的な拘束力を今回のこの一点に関して、どのように実現できるのか。「じゃあ政治家達は、罰をうけるのか」。このことに関する具体的な記事はみかけなかった。私としては罰、受けてもおかしくないと思う。

一般的なことをいうと、法のあいまいさ、ないしはホンネとタテマエという問題の立て方はずいぶん議論されてきたことだと思います。なのに現実にはその議論が生かされてはこなかった。例えば2、3年前(うろおぼえ)の柄谷行人岩井克人の新聞の年頭対談でも話題の中心になっていました。日本の政治にあるあいまいさの中心には天皇制がある、という結論でした。理屈で言ってしまえばそこまで行くのでしょう。でも実効性がどうもないのです。今おもむろに天皇制を攻撃しても筋違いでしかない。そのようなことではなくて、「じゃあ政治家達は、罰をうけるのか」。このクリアーな点に絞って議論できたらいいんじゃないか。

二つめは派遣はさけられないとした上で、そこになにかを足すことで事態を緩和しよう、あるいはイラクに送った日本人を武力からどうやって遠ざけるかという意見。人道支援しかしないことを法的に拘束した上での自衛隊(武田)、日本道路公団を派遣(橘)、一ヶ月以内に多人数の企業戦士を送り込む(大西)。本気でやるとしたら武田さんの意見がとてもよいと思った。自衛隊は派遣するがその意味を具体的に入れ替えてしまう、という手段です。これは即効性がある。