昨晩院生時代からの研究室仲間二人と飲みながらバカ話をしていて、細胞外基質と細胞運動の話になった。

珪藻類の運動はとても面白いメカニズムのものがあって、細胞にあいている穴から細胞外基質を噴出してジェットエンジンの原理で移動する。ジェットエンジンと同じ原理なのであるから、原理的にこれらの細胞は宇宙を旅することができるはずだ、というわけでいかにして細胞を宇宙旅行に旅立たせるか、という話でかなり白熱した議論。真空中を移動するのだから、細胞は自前の代謝システムを持つ必要があるので、細胞壁の強化や代謝システムの導入でどうにかなるだろう、とかなり込み入った改変方法のアイデアが続出。かなり酔っ払ったあとだったので、大満足で一件落着となるはずだったが、一人が思い出したように、だけどさ、動くっていったって毎分数センチ、とかだぜ、月に行くまで何百年かかるんだよ。3人そろって意気消沈しずまりかえるが、しばらくしてから一人が満面の笑みをうかべながら、いや、大丈夫だ、細胞はどんどん加速する。無重力、慣性、ジェットエンジン、だったら時速数百キロも時間の問題だ。大感動(酔っ払い)。

それにしても、生命の初源が地球外からやってきた、という仮説もジェットエンジンで動く細胞が宇宙を旅したのであれば、強力。

珪藻運動のムービー。
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