ドロナワ式

自衛隊派遣が少なくとも来年まで延期になった。この経緯をみていると、昔ながらのドロナワ方式。

  1. 不明瞭なことばでどっちつかずだけど深く検討をかさねる必要がある、といってみる日本政府(本心は自衛隊派遣して死者が何名か出ると小泉政権が飛ぶので派遣は伸ばしたい)。延期するとは言わない 
  2. イラク侵略色の強い欧米マスコミを中心に「それみたことか、あの日本でさえ、兵隊を送るのをやめたぞ」という鬼の首をとったような解釈の論調。
  3. 日本政府はマスコミに断定されて少々困った様子をみせる。まだ決めていないんですけど、うんぬん(ラムズフェルドと会談したときの防衛長官の様子を思い出して欲しい)
  4. 米政権側は2の報道をみて、お、そんなことを言ったのか、と思い、たとえばウォルフウィッツの「日本になんか期待していない」捨て台詞や、一部高官の冷静な「派遣は延期されるが、日本はいずれ自衛隊を派遣することになる」的強気の発言、ライスの「日本の立場は理解できる」といった模範的な解答、立場がなくて黙るラムズフェルド、などなど。
  5. こうしたいろいろな対応を日本政府は見て、「どうやら延期しても大丈夫かもしれない」とおそるおそる派遣時期再検討にかたむいた発言をはじめる 
  6. それでもどうやら米政権が反発しないので、「延期します」とようやく明言。

マスコミに判断をゆだねた、と先日コメントにかいたのは、こんな意味でゆだねた、ということです。