昨日世界各地でで大々的に報道された「日本、自衛隊派遣取りやめ」ニュースの顛末。要は典型的に言語不明瞭な日本政治家の言葉が「取りやめ」と解釈されたということらしい。毎日新聞が、今回の件について簡単な解説をしている。[Link]
日本国内向けには相変わらずの言語不明瞭で問題にならないかもしれないが、日本の外では大いに問題になる。ましてやイラクにおける連合軍の動向ならばなおさらの問題である。

日本語の情報伝達効率について先日思いついたことを少し書いた。今回の顛末は現実に日本語が低効率な現象となった場面である。しかしながら、なのだが、日本語であってもこれははっきりと言明することが可能な内容だ、行くのか行かぬのか。いつ行くのか。責任をもって日本政府が考えているならば、明確に情報を伝えることができるはずだ。米国の様子を伺って右往左往しているので伝えるべき情報が自分でもわかっていない。そうやって責任回避をする構造があり、それを補助するための無責任ツールとしての日本語用法がある。情報伝達の効率が意識的に下げられ、それが常態になってあまつさえ「空気をよめ」と物理的に不可能な曲芸を要求されるために、情報伝達効率が下がっていることにさえ忘れてしまう、日本の文官のトップとも言える福田某がこの用法を駆使していることを見ても、本来の言葉としての日本語の復活までには長い道のりが必要だろう。