路充電

駅コンセントで携帯充電の女子大生摘発、被害「3銭」
http://www.asahi.com/national/update/0910/TKY200809100213.html
なんつーかせこい。せこすぎる。ドイツの急行・特急電車は各席にたいてい(車輌の型式によってなかったりすることもあるが)電源コンセントがついている。私自身空港とかで待っているあいだにここぞとばかりにコンセントを探してラップトップの充電したりしている。「お客様は神様」とかおそるべきセリフが日本でまかりとおているが、うわっつらでしかないんだよな。

[追記]

2008年09月11日id:rna 犯罪 駅構内の業務用のコンセントのことだろうから特急の席についてるのとは意味が違う。通報したのも第三者だし。前科にならない微罪処分で処理して事件は報道して注意を促す今回の処理は適切だったと思う。

全くそのとうりなんだけど、こうした行為を犯罪として扱わなくてはならないような社会ってよい社会とはいえないと思う。

田舎町

人口が10万人という小さな町なので、うろうろしているとすぐに知り合いに出会ってしまう。もはや知り合いに突然であっても驚かなくなってひさしいが、さきほどスーパーに行ったら3人たてつづけに知り合いに会ったのでなんかもー、ちょっとおどろいた。一人は同僚のドイツ男。もーすぐ閉店だねー、などといいながら加工肉売り場のまえですれちがった。次の一人は天文学者のイタリア女。ナポリいってたんだって?ピッツァマルゲリータはちゃんとたべた?結婚式はどうだった?などと立ち話をしたのはお茶などが売っている列だった。最後のひとりは昨晩いたバーで歌を歌っていたフィンランド女。わー、偶然、などと向こうは喜んでいたが、こちらにしてみりゃ3人目、ということでおよよとなってしまった。野菜売り場の前である。
話は飛ぶが、フィンランド語の単語はどうにもゆかいな気分になってしまう単語が多い。日本語からみて、ということなのだが、たとえばパルツリ。理髪店のことである。あまりにも音がそれらしいので一発で覚えた。クッキア。花。音的に茎っぽい。「止まれ」という命令はセース!静止に似ている。町の中心(チェントロとかツェントラム)はケスクスタ。くすくす笑っている感じ。市場はカウッパ。買う場所ですな。ムーミンにでてくるニョロニョロはハッティバッティ。ちなみにフィンランド人にとっては「ニョロニョロ」という日本語の語感がたまらなく愉快らしい… という訳で覚えるともなくおもしろがって口ずさんでいるうちに覚えてしまった単語がやたらとあって、歌手のフィンランド人の女の子と盛り上がったのは、わたしがせがまれるままフィンランド語の単語を次から次へと呪文のごとく開陳したからである。なおいちんばんのお気に入りの単語はコスケンコルバサムルヤッキ。発音しているだけで愉快な気分。フィンランド人が大好きなカクテルであるが、塩化アンモニウムの味のするとてつもないカクテルで(サムルヤッキというのがそもそもとんでもないキャンディーなのである)、嫌いなのにこれまた音が面白いのですっかり覚えてしまった。2時ごろのバーのカウンターに、グラスを手に握ったまま酔って突っ伏し「こすけん…こるば。さむる…やっき」なぞとつぶやいたらなんかさまになりそうではないか。

浄化

 一九世紀以降の戦争には、人種戦争という側面がつねにつきまとっていた。好ましくない人種を破壊することは、われわれという好ましい人種を再生させるための一つの方法である。われわれの人種の中から排除され、摘出される「汚れた部分」の数が多いほど、われわれはさらに純粋になる。戦争とは、ある意味では人種浄化運動なのである(旧ユーゴスラビア内戦では、兵士のレイブによる他民族の「汚染」の試みと人種浄化の原理が重要な役割を果たしたことを思うと、フーコーのこの指摘の先見性に驚かされる)。
 戦争だけでなく、犯罪者、精神障害者、狂人、性倒錯者についても同じような浄化の論理が適用される。優生学とは、生物学的なコントロールによって、「汚れ」を除去し、人種の浄化を図る学であり、生の原理によって人々に死をもたらす学問であるとすると、生‐権力とは優生学を原理とする権力だと言うことができる。

フーコー入門(ちくま新書) 孫引き 
via id:D_Amon:20080909:p1

浄化と汚染が対になっているところに注目。ただし21世紀以降の戦争は総力戦の軍事国家型ではなく散在戦の警察国家型に変容してあらゆる街角で突発的に起きるようになっている。これに対応して都市・街・住宅街・住宅・身体は排除に重きをおいた構造に変容しつつある。一方でそれぞれの外部では汚染がおこなわれる。局所的に秩序をつくり、外部に無秩序をつくると全体のエントロピー増大の速度は上がるから実に熱力学法則に則ったメソッドなのだが、それを人間がよしとするか否かは別の話。

そういえば先日のシンガポールの死刑制度の話もこれに繋がる話である。
http://d.hatena.ne.jp/kmiura/20080716#p1