バックパッカー少年

フィンランド人、ドイツ人、スコットランド人とわたしというメンバーで飲んで、そのままうちになだれ込もうとしていたら、路上で知り合ったドイツ人のストリートギャングっぽい若者二人組みと、バックパッカー少年が一人、一緒についてきた。ドイツ人やフランス人は飲んだ後に食べたくなるのがなぜか玉子焼きで、しかしながら私は日本人によくある麺類をたべたくなる。飲んだらラーメン、なので7人でビールの続きをのみつつラーメンずるずる。世界に広がるラーメンの輪。若者二人組みはパカパカとビールを開けてへべれけになり、その後もつれあうように去って行った。バックパッカーの少年は彼女に会いにやってきたのだそうである。え、なんで彼女のうちに泊まらないの?と私は聞き返してから、愚問、まだ若いんだ、と頭の中で思い返した。バックパッカー少年はその後正体もなく床で眠りこけて、次の日にも二日酔いでふらふら。おなじくうちで寝ていたフィンランド人、ドイツ人とともに朝ごはんをたべながら、ビール臭いと次から彼女にあってもらえなくなるぜ、と少年に忠告したらあわててシャワーを浴び、さっぱりした顔でおせわになりましたとの言葉を残して出て行った。若いってよいねえ。