High Throughput

生物業界で結構な流行になっているのが、細胞の変異の自動的な検知とスクリーニングなのだが、この手のアイデアを人間に応用した技術が実用化されたのだなあ、という感想をもったのが以下の仲俣さんの記事。
監視社会における「正常」とは
画像差分と運動ベクトルを計算しているんだろうな。アルゴリズムによってはあまり時間のかからない計算だ。細胞とかの場合は特定の遺伝子の欠失ないし変異による異常が発見できれば研究成果になるわけで(というのはもちろん単純化した話だが)異常発見を自動的に行うことができるというのは実に重要な話なわけで、私のまわりでもこの手の開発を「システムス生物学」として画像・動画でやっているエンジニアが何人かいる。いろいろディスカッションをすることが多いのだけど、トレンドとしてはクラスター分析。たとえば8次元のパラメータでやったりする。クラスターがシフトしてたり、あらたにできたりしたら、異常フェノタイプの発見、ということになるわけである。つーわけで、ギリヤーク尼崎さんとかが駅前でパフォームしてたらもちろん「異常発見!」。古武術の先生にしても「ナンバ歩き」とかしているわけで異常。
関係ないけれど、このあいだロンドンにいる間、監視カメラの多さにちょっとびっくりした。街角のどこにでもカメラがあるのである。大規模なテロがあった、という最近の経緯があるにしろ、こりゃひでえな、と思った。この自分が今ここを歩いている画像がどこかのHDDに記録されているのかもしれないと思うと妙な気分になる。