言葉の流通

酔生夢死浪人日記のck1956さんが立花隆の「天皇と東大」のことを書いている。
「天皇と東大」〜日本式ファシズムの源流とは
これを読んで天皇機関説が問題になった経緯について思い出していたのだが、私が「天皇と東大」の該当部分を読んでいて特にへえ、と思ったのは、「機関説」というネーミングの効果だった。その意味するところとは別に、天皇陛下を機関とみなすとはなにごとぞ、天皇は機械にあらず、と憤る人間がかなりいたという。文脈はちがうのだけど現象そのものだけを眺めると、「産む機械」という言葉がそのものだけでひとり歩きしだすところとどこか似ている。