コモリ氏の反論

この件はもう終わり、*1と思っていたのだが、少々不公正と思う点があるので、追記。ワシントン・ポストへの抗議の投書。
http://komoriy.iza.ne.jp/blog/entry/40119/

ワシントン・ポストはこちらを中傷する投稿を一方的に載せながら、それに対する当事者からの反論を載せないのです。なんと不公正なことでしょう。アメリカのマスコミへの信頼が一気に減りました。

でも、ワシントンポストは、短くしたら掲載する、とコモリ氏に返答したとのこと(クレモント氏談 参照、コメント欄)。この点に触れずに、単に「反論を載せない」と憤りを見せるのは操作的。英語の反論文章を読んだけど、多大な引用に加えて、反論になっていない部分があまりに多い。例えば

Modern Japan is democratic, peaceful, and committed to the rule of law. It is also a strong ally of the U.S. The Sankei Shimbun is one of Japan’s mainstream newspapers with daily circulation of approximately 2.2 million copies distributed nationally. There is nothing "ultra" conservative about my writing or the paper, in contrast to Mr. Clemons' claim. For example, our newspaper is a leader in editorial support for Japan’s cooperation with the American effort to fight global terrorism.

産経新聞は民主主義を尊ぶ米国同盟である日本の主流メディアであり、‘超‘保守主義ではないという吐露である。でもパラグラフライティングとしてはステートメントにサポートがないので、「プロパガンダ」である(と私は米国の中学校で学んだ)。すなわち、産経がどうであろうが、日本がどうであろうが、ある人間が書いた記事の内容が国粋主義的ではないことのサポートにはならないのである。編集部が「短くしてください」といったことの意味がよくわからなかったのかな。心情的な説明をはっきりした説明に書き直せば印象では、四分の一以下にできる・・・ というようなことは理系ではさんざん訓練するんだけど(院生は半泣きでトレーニングするのだ)、新聞記者はやらないと見える。

追記
などと書いてから、mudaidesuさんのところにトラバでも、とよちよち行ってみたら、もう件に関してとりあげてあり、ワシントンポストが反論スペースをオファーした、というのも掲載されていました。まぬけなワタクシ。
http://mudaimudai.exblog.jp/4180313/
http://mudaimudai.exblog.jp/4180363/

追記2
コモリ・ウォッチャーな人がちゃんといるのであった。id:pr3さん。コモリ氏は日本の国粋主義的な記者として注目を集めはじめているようで、ご本人の”インデペンデントの記者”に取材された経緯とか読んでて面白い。地団駄踏んで「私こそが愛国者なのに」と憤慨し悔しがっているんだけど、まあ、インディペンデントの取材ときいた時点でそうゆうことだ、と思わないあたりが私には理解できないのだが、ともかくもその記事はZ netに全文掲載されている。興味のあるかたはどうぞ。

*1:id:kmiura:20060829#p1 および id:kmiura:20060901#p2 参照。