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私が空手道場にリクルートした元パンク少年、無職(だった)、両上下腕に炎の刺青アリ、のオランダ人が先週から働いている。片道2時間の通勤だが、やっと仕事が、自分の金で酒が飲める、と半ばヒモの生活を長いことしている彼はたいへん喜んでいる。なんの仕事かというと、ニンテンドーのゲームをテストして翻訳オランダ語がOKかどうかチェックする半年のプロジェクトなのだそうである。早撃ちがうまくなるねえ、などと勝手に内容を決め付けてコメントしたのだが、いやーそれがそんなんじゃないんだよ、という。脳をトレーニングするゲームなのだそうである。日本のなんたら教授によればかくがくしかじかの方法論で脳を鍛えることができる、と説明してくれる。1時間で飽きてしまったのでこれからが大変だ、とも。そういえば日本メディアでそんなゲームの話聞いたことあるなあ、と思い出した。
半年後にはさぞかし頭が良くなっているんだろうねえ、と言ったら、そんなはずないじゃん、と全く効能を信じていない元パンク少年であった。