Talvin Singh

すごいDJだと理論物理のパリフランス人がいうので、デュッセルドルフに行くのを止めてTalvin SinghのDJを見に行った。観客は100人弱。インド人多数(見た目。民族衣装の人もいた)。前座のインド系らしき若者のブッダ・バー@パリ的なミックスが24時まで続き、Talvin Singh本人のご登場。舞台に上がった彼を見て、ありゃりゃ、と思ったのは遡ること1時間前に、タバコの火を借りたにいちゃんだったからである。インド系クラブミュージックだ、というのでなんとなく想像していた音楽とはまったくことなり、いきなり始まったのは彼自身によるスキャット、同時にミキサーを操ってドラムンベース。これがかなり衝撃的で、後で解説を読んで知ったのだがそもそもTalvin Singhタブラン*1の正統な訓練を受けた名手なのだそうで、だからスキャットといってもリズムがタブラン、半端ではない。id:svnseedsはかねてより、口ずさむことのできないリズムは叩くことができない、とドラムの要諦を簡潔に言い表しているが、私が目撃したのは完璧な口タブランだった。それにドラムンベースの轟音が加わるとどんなことになるのか、というのは、言葉で書けばすなわち、すげーかっこいい。その後3時間続いたミックスもどれもリズムが渾然混沌として耳新しく、加えてインド映画をサンプルしたVJがこれまたとてもよくて、ひさしぶりに脳神経が興奮したクラブナイトだった。

MTVのサイト、ビデオあり。
http://www.mtv.com/bands/az/singh_talvin/artist.jhtml
試聴もいろいろできるらしい。
http://sal.www.infoseek.co.jp/exe/artistsong/pc_0/pos_nxt/aid_11124/
日本語解説
http://www.universal-music.co.jp/u-pop/artist/talvin/

カフェ・デル・マールV6の最初のトラック、この人の曲なんだと今知った。
ASIN:B00005OMMD
当日最後の曲、これでした。

*1:”タブラ”なのか”タブラン”なのかどっちが正しいのかな