自衛隊が活動している地域が(自《おの》ずから)「非戦闘地域」である。

大西赤人さんのコラムより。

自衛隊は「非戦闘地域」で活動する(と決まっている)。
自衛隊は「戦闘地域」では活動しない(と決まっている)。
・従って、自衛隊が活動している地域が(自《おの》ずから)「非戦闘地域」である。

 これは、いわゆる三段論法でもない。二つの前提は単なる裏表に過ぎず、しかもそこに含まれている「戦闘地域」や「非戦闘地域」とは先験的なものではなく、法律によって定められる概念であり、だからこそその定義が問題とされているにもかかわらず、自己完結的に結論づけているのだから。こんな理屈が通るのならば、たしかに世の中楽で世話はあるまい。

・警察官は法律に則して行動する。
・警察官は法律に反した行動はしない。
・従って、警察官の行動が(自ずから)「法律」である。
 ――とか。あるいは――
コシヒカリは高価な米である。
コシヒカリは安価な米ではない。
・従って、高い値段で売る米がコシヒカリである。
 ――とか……。

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