イギリス人・パレスチナ人・レバノン人と昼飯を食いながら蝿の話をした。
日本酒に群がる酔っ払いショウジョウバエの話をしているうちに、いかに自分は蝿を殺すか、という話になった。イギリス人はタオルで叩く、という。ぐるぐるとタオルを捻って、タオルを鞭のようにして叩き殺すのだという。レバノン人は素手レバノンは蝿が多いから、テーブルに座ったらもういきなりバンバンテーブル叩いてまずは蝿殺しの儀式だそうだ。キタネエなー、その手でオレにさわんなよ、と聞いていた三人は口々に。
私は蝿がいてもあまり気にならないのでレバノン人のように習慣化はしていないが、時々現れるえらくうるさい蝿の場合、輪ゴムで慎重に狙いをつけて撃ち落とす。これまでの経験からいってこれが一番確実で効率的。”火炎放射器”だの”新聞紙”だの、いろいろ試したが、洗練が足りないと思う。ましてや殺虫剤なんて邪道である。レバノン人とイギリス人は、なんじゃそりゃ、そんなの初めて聞いたぞ、日本人は変だ、とコメントするが、パレスチナ人が、おお、オレもだ、同じく輪ゴム派だという。輪ゴムを引っ掛ける指が人差し指か(私)親指か(パレスチナ人)という程度の違いだった。同志が初めて現れた。