はぐねた

先日の記事に関していろいろおもしろい反応を頂いた。

id:rhyddさん

で、ヨーロッパ人はカナダに比べて人との間にもう少し距離が置かれているような印象を最初に受けた。あとカナダの時で、人と会ったらワッと体を近づける癖がついていたので、顔を近づけてくる友達と思わぬ急接近をしてしまったり、微妙にタイミングが合わなかったり、アレレ、となっていたのが去年の秋。私の親しくしていたヨーロッパ人が南の方の人が中心だったことも
あるのかなあ。どうなんだろ。
(・・・中略・・・)
ところで、挨拶のキス、私の周りでは普通2回、男女、女性同士の間・・・男同士は握手が多い(あれ、違ったっけ?)。 フランス人男性だけは女性に3回キスしてる。で、困るのは順々にキスを交わしてる中に日本人男性がいた場合。なんとなく、どうしよう、と思ってお辞儀をしてしまったりする。
id:rhydd:20040803

うーむ。これは相手の日本人にもよるよなあ。場慣れしている日本人女性がそこにいるんだったら、なんともなくキスで済むが、そうでない場合は向こうに合わせて握手だのお辞儀ですませるよなあ。すごい緊張しているのがわかるので(その気持ちもよくわかる)、どうしよう、というのはわかるわかる。フランス人の3回っていうのがとても曲者で、私はいつも3回目のタイミングを外してぶつかりそうになる。で、笑われる。それにしてもフランス人はよくキスします。ホントに。
あと、儀礼的にやる「肩を両手で抱く」というのは先日私が書いた抱きしめとは違っていて、儀礼的な感じだという私の印象。パーティーでさよならのときによくやる感じ。

id:fenestraeさん

挨拶としての抱擁を家族でも避ける日本人が、電車の混雑の中で見知らぬ人々と胸から下半身までびったり密着したまま30分も1時間も耐えられるのは確かに不思議だ。(・・・中略・・・)国民全体のボディコンタクトの総量が決まっているならば個対個の抱擁の分はすでに消費されていることになる。
id:fenestrae:20040804#p2

実は私も同じこと考えました・・・ってなんかうそ臭いけれど本当に。でも「コンタクト総量」までは考えなかったなー。これ、「総量」は鋭い理系発想ですねー。ところで、満員電車以外にも別の形のボディコンタクト(=スキンシップ??)が日本にはいろいろあるんじゃないかなあ、と思ったりもする。居酒屋とかでネクタイ緩めたオジサン達が飲んでいるのを観察していると、酔いが回るにつれて互いに触りあう回数がなんかだんだん増えていっているなあ、といつもおもう。肩叩いたりとか、背中をどやしたりとか、まあ、そんな触り方なのだけれど、これって日本のスキンシップのひとつの形態だよなあ、と思ってしまいます。あるいはオバサマ同士の会話で「あらやだ、そんな」といいつつちょっと手を相手の腕に当てる、みたいなのとか。

こうした抱擁以外のボディコンタクトでいちばんよいなあ、と思ったのはブラジルでした。人でごみごみしているところを、ちょっと通りますんで、というようなときに、例えば混雑したバスから降車したいとき、リセンサ(=ライセンス→御免)、といいながらやわらかく肩に手をおいてくるんだけど、これがなんかいいんだよな。その人を動かしたい方向に微かに押す感じ。一週間ぐらいしてから真似したら、思いのほか人の対応がよくなったので、目からウロコでした。触った瞬間に、日本人と逆で警戒心を解くのです。触り方がちがうからかもしれんけど、あれ日本の満員電車でやったら確実にヘンタイか痴漢扱い。