ビデ
知ってるようで、知らない、「ビデ」のこと
ナポリの対岸の小さな街、ソレントで地元の若者グループと毎日遊んでいたときに、彼らがドイツ人のことを馬鹿にして「やつらの家にはビデないんだろ」というような話をしていた。彼らのこの感覚は、我々日本人にとって「尻を拭かない人たち」みたいな感じなんだろうなあ、と私は思った。ビデは男にとっても結構便利である。常設のたらいみたいなもので、いいのか悪いのかしらんが、私も足を洗ったりしてしまう。ビデではないが、タイでも尻・性器は水で洗浄する。便所には小さなシャワー様の器具が設置されていたり、もっとシンプルに水をはったたらいのよこに手桶がおかれたりしている。日本人はこのシステムに初めて出会うと少々困惑するが、イタリア人は、「お、ビデだね」と思ったりするのだろうか。
逆の話になるが、ドイツ人にとって日本のウォッシュレットは笑い話のネタである。日本滞在経験者が開陳するのは、使い方が解らなくて顔に水を浴びた、というような話だったり、暖房までついていて、それで火事になることもあるそうだ、というような話だったりする。いずれにしろ過剰に技術が発達しているけどなんかやりすぎな日本、という点で彼らはおもしろがるのである。