水村美苗私小説」、買うまでもなくいきなり借りることができた。読み始めていきなり引き込まれてしまったのだが、姉妹型会話技術(id:kmiura:20040913#p1)に引き込まれたのではなくて、12歳で米国に引っ越した著者の、そのころの思い出の叙述に胸を痛めつつ引き込まれた。「小鳥のさえずりにしか聞こえない英語の授業の間、日本語の本に耽溺していた」ミナエ。
同じ歳の私も米国の小学校で、やはり日本語の本を読んで暇をつぶしていた。逃避だったと思う。言葉がわからないその反動で読書に没入していた。私は15歳で日本に戻ったが、ミナエはそのまま米国にいつづけた。読み終わったらまた、感想を書こう。