お返事

その1
id:svenseeds@チワワは犬にあらず

元論文はサイエンス2004年5月21日号
Genetic Structure of the Purebred Domestic Dog
Science, Vol 304, Issue 5674, 1160-1164 , 21 May 2004

犬の遺伝子(マイクロサテライト)を比較したら、犬は4クラスターに分けられます、って話。意外な点はこれまで最も古いといわれていたエジプトの犬が、実は最近のヨーロッパ種のブリードだ、とわかったこと、かなあ。古代エジプトの壁画の犬と、今のエジプトの犬は見た目は同じだが遺伝子的には違う、ということです。で、古代の犬の本命はなんと、柴犬や秋田犬を含む、日本からシベリア、アフリカにかけて広く分布している種のクラスター。狼に最も近縁なのだそうだ。

概要のそのまた抜粋

Phylogenetic analysis separated several breeds with ancient origins from the remaining breeds with modern European origins. We identified four genetic clusters, which predominantly contained breeds with similar geographic origin, morphology, or role in human activities. These results provide a genetic classification of dog breeds and will aid studies of the genetics of phenotypic breed differences.

というわけで、元論文にはチワワがネズミ由来って話はでてこない。
http://watleyreview.com/2004/052504-3.html
こちらの一般向けの解説では、上記論文のラストオーサーである研究者が、チワワはネズミ由来、ってなコメントをしているように書いてあるけれど、計算機の上ではそんな関連性もみえるかもしれんよな。ちなみにこうした遺伝子の近縁度の比較は、いろいろ計算法があるわけで(上の論文ではBaysianモデルを使ったクラスター分析であるが)、蛮勇をふるっていちゃえ、ってとこまでいえば、いろいろ言えるでしょう。このあたりは、どちらかというと一般向けサービスのようにもきこえなくもない。

[追記]
概要の日本語翻訳リンク。
http://www.sciencemag.jp/highlights/040521.html

その2
id:sujakuさん@http://d.hatena.ne.jp/svnseeds/comment?date=20040527#c

ここで芸術料理なるファンタジー領域に話を移せば、芸術料理とは、そのミッションとは、決然たる態度で、多数派−少数派 問題の、枠そのものに、ゆらぎを与え、再考の契機をつくること、ではないでしょうか? (id:kmiura のスノボ芸術理論も念頭に置きながら、記す)

ドイツにて理解されえぬ極上のダシを取りつづけ、「おれは理解されていない」と酒をあおり嘆きつつもやはり翌日のためにダシをとりつづける友人の和食料理人を励ましたのはまさにこの点でした。

その3
あと中華スープだけど、私は中華スープはあまり作らんなあ。作るときは、近所のタイ食品屋でいろいろうっているペースト状のタイ味噌でちゃらっと作ります。ニンニクがたくさん入っているし、私は常にコリアンダー山盛り派なのでちょっとスゴイことになりますが、美味い。本格的にやるときは、鶏、野菜のヘタ、極弱火で超長時間作戦。これは上記料理人に習った方法です。でもこれをマジでやったのは2回しかない。