「俺たち、話が合うね」

「普通の女の子として生きにくいあなたへ」というサイトがあって、かなり以前から読んでいる。更新頻度は低いのだが、簡潔で明解な文章にいつも感心する。時々、男を批判するその内容があまりに図星で的をついていたりするので、ショックでしばしトラウマになることもある。

一番新しい項が相性のことで、知り合ってまもない男が「俺たち、話が合うね」と言い出す話。その言葉をきっかけに話は展開するが、「俺たち、話が合うね」と発話するそのこと自体に私はひっかかった。私自身のことを振り返って考えると、このようなコメントをしたことは、たぶん一度もない。いやはや、臆面もなく、本当に世の中の男たちはこんな恥ずかしい言葉を口に出しているのだろうか、と私はおおいに疑問を持ってしまったのだが、たぶんこの筆者が一般論として書いているんだから、本当に言っているんだろうなあ、と思い直す。で、そこから私は、はたと自分に戻る。もしかしたら私も口走ったことがあるのかもしれないのであり、忘れているだけなのかもしれないのだ。そう思うと、私は恥ずかしくて一人で穴に入りたくなってしまうのだった。