対偶報道

反占領軍側から見た戦況報告。普段目にする報道とは視点が違う。同じロケット弾攻撃であっても、砲撃成功!とあいなる。イラク市民の被害などが詳細である。

太平洋戦争中の日本の新聞の見出しを思い出した。上記サイトでは米側の発表を逆の視点からまとめている、という記事もあり、一方で日本の場合は大本営発表ということでより組織的な宣伝工作だったので、質的な違いはある。とはいえ、太平洋戦争当時、連合軍側から日本の報道ぶりを見聞きしたときの印象は、今こうした抵抗側の報道を目にしたときの新鮮さ(というかなんというか違和感というか)にきっと似ていたのではないか。たまたま入った隣の家の窓から、自分の家を眺めたときに、知っているけどなんか違う、という妙な気分がするのと一緒だ。

ついでなので、60年前の日本の新聞の見出しの例をちらっと調べてみた。

「日本皆殺しを狙ふ米鬼を断固撃滅せよ−−勝たざれば平和なし」(1944年8月8日付読売新聞)
「一億総武装・総進軍の秋−−軍官民絶対力を発揮,神の試練に打克たん」」(1944年8月9日付京都新聞
「米鬼の蛮行はこれからだ−−復讐に我らの血は沸き返る」」(1944年8月11日付読売新聞)
「敵船団殆ど壊滅す」(1945年1月1日付朝日新聞
「この戦い必ず勝つー1億に各個戦闘の気力」(1945年4月6日付朝日新聞

以上、「大本営」、「侵略戦争」より。