追記リンク

パウエル長官の言いたいのは、民主主義を広げることが米国の歴史的な使命という世界観を大統領が捨てないのなら、それでけっこうだが、その世界観を実現する手だては、ネオコンの単独行動主義ではなく、自分が主張する国際協調主義にしてもらいたい、ということだろう。

米国の価値を広めるというのはお経のようなもので、問題は米国がその理想を実現するために先制攻撃も辞さず軍事力を行使するというやり方。それならお経は自分も唱えるから、布教の仕方は自分にまかせてほしい。名を捨てて実を取るというのは、パウエル流のプラグマティックな妥協ともいえる。

どこへ行くブッシュのアメリカ 高成田亨