シンガポール

7月中旬、二年ぶりにシンガポール。AStar(大学院)の私が関係する集中講義が二年ごとに開講されるので、そのたびにこれからも呼ばれる、ということらしい。前回と比べて思ったのは、学生がとてもアクティブに質問するようになっていたこと。しかもその内容が本質的。2006年から大学院の授業をはじめたそうであるが、金をじゃんじゃんかけて米国欧州から講師をどかどかよびよせて授業しているのだから、どんどん学生が優秀になっていくのもあたりまえかもしれない。タマセックライフサイエンスの方にいるイギリス人の知人との某ハッカソン共同開催の話とかも始まって、なかなかみのりある滞在になった。もともとは日本でやろうとおもっていて、日本の人たちになんかできませんかね、ときいてまわったら、生物関係ではBioinformatics以外ではありえないらしい。Bioinformaticsでもないので、枠がない、担当できる教授がいない、だからむずかしいとのこと。ということは日本ではあたらしいことができないってことか。ナムサン。というわけで、結局最先端の話はシンガポールにいってしまうのだった。こっちに帰ってから、オープンソースの開発責任者に、日本でやろうっていってたけど、シンガポールじゃないとできそうにない、と連絡したら、日本は難しいと思っていた、との返答。読まれているぞ。

無珍先生は私が仕事をしている間、義理の妹につれられてシンガポール観光。高校の時の友達がシンガポールに住んでいるので、そこの家に遊びにいったり、動物園などにいったりあつさもなんのその。ホテルの従業員の人たちにも顔を覚えられて楽しんでいた。不思議なのはしゃべれもしないのに美人がやはり好きなのだよなあ。美人の従業員のお姉さんのところには自分から手をふりながらヨチヨチと近寄っていく。「あー、またナンパしている」と私はそのたびに思う。

街の様子で気がついたことは、和食の店があきらかに増えていたこと。特にラーメン屋をよくみかけるようになった。日本からの出店ラッシュもあるのかな。行ったレストランで感銘をうけた和食屋は、「Shunjyu」および東京にある焼き鳥屋の支店「白金 とり玉」。いずれも10日間滞在したクラークキーのホテルのすぐちかくにあるレストランで、クロリティの高さがすごかった。前者、酒もそろっているし、ホタルイカの沖漬けはうまいし、で感動して店長に礼を述べにいった。後者は日本にもある焼き鳥屋さんのシンガポール支店。ここの焼き鳥のクオリティはもはや日本にある並の焼き鳥屋とは比べ物にならないほど優秀だった。鶏の首肉「そろばん」は名古屋でいうせせりに相当する部分であるが、店独自に「そろばん」と呼んでいるだそうである。東京では首肉を普通にはみかけないからなあ。ねぎ鶏軟骨というメニューがあったので、頼んでみたらこれが絶品であった。日本でもいってみたいなあ。串をやいているタカハシさんという方と、閉店後に隣のつづきにある日本酒バーでおしゃべりをすることができたので、シンガポールで材料をそろえる苦労話、鶏軟骨をうすぎりに仕込む話などをきくことができてとても面白かった。